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文豪 ゲーテは スピノザの 『エチカ』 を 絶賛しています - いっぺい

2022/05/16 (Mon) 14:23:44

作家の 芥川 龍之介も 畏敬(いけい)したという
ドイツの文豪ゲーテは スピノザの 『エチカ』 を 絶賛しています
以下は その ゲーテの 言葉です! (^^)
( ゲーテは 1749年 ~ 1832年、83歳 の 生涯 )
・・・
これほど 決定的に 私に 働きかけ、
私の 考え方の 全体に あれほど 大きな 影響を あたえた 人物は、
スピノザ であった。

つまり 私は 自分の 特異な 本性を
陶治(とうや = 人格や 能力を 鍛えること)する 手段を
あらゆる ところに 探し求めて 得られなかった その果てに、
とうとう この 人の『エチカ』に めぐりあったのである。

この 書物から 私が なにを 読みとったか、この書物のなかに
どのような 意味を もちこんで 読んだか。
それについて 説明することは 私にはできない。

要するに 私は、本書に 私の 情熱が 静められるのを 感じたのである。

私には 感性的 世界にも 道徳的 世界にも、大きな 自由な 眺望が
開かれて ゆくように 思われた。

しかし 私を とくに ひきつけたものは、あらゆる 文章から
輝き 出てくる 完全な 無私 の 精神 だった。

「 神を 真に 愛する者は、神も 自分を 愛してくれることを 望んではならない 」
という あの 驚くべき 言葉( =『 エチカ 』第五部 命題19 )は、
その 言葉の 基礎である 前提の いっさい、
その言葉から 生まれる 帰結の いっさいとともに、私の 思索の すべてを 満たした。

なにごとに おいても 無私 で あること、なにより 愛 と 友情 において
もっとも 無私 であることは、私の 最高の 願望 であり 主義 であり
実践 だったのであるから、
「 私が あなたを 愛したからといって、あなたには なんの 関係もないわ 」という、
あの 後年の 大胆な 言葉は、まぎれもなく 私 の 心から 語られたものだった。
(説明)
「 大胆な 言葉 」とは
『 ヴィルヘルム・マイスターの修業時代 』の 第四巻 第9章で、
旅まわり の 女役者 フィリーネ が ヴィルヘルム に むかっていう せりふ。
・・・
参考文献
ゲーテ 全集 10 『 詩と 真実 』 潮(うしお)出版社
河原 忠彦(かわはら ただひこ)訳
山崎 章甫(やまさき しょうほ)訳

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