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空前の 短歌 ブーム ! 歌人の 俵 万智 ( たわら まち ) さんの ご紹介です。 - いっぺい
2023/03/25 (Sat) 18:57:53
先日 の
NHK クローズアップ 現代
によると
「 空前の 短歌 ブーム が
起きている 」そうです。
そこで、歌人の
俵 万智 ( たわら まち ) さんの
ご紹介 です。
NHK プロフェッショナル から。
《 「この味が いいね 」
と 君が 言ったから
七月 六日 は
サラダ 記念日 》
あの歌を 詠(よ)んでから
36年
女性は この日も
(アボカドの) サラダ を
作っていた 。
「 教科書に 載 (の) っている
からだと思うのだけれど
あの『 まだ 生きていたんですね 』
っていうか よく言われます。
特に ツイッター とかしてるとね 。
存命 なう だ 。なう だよ 。」
俵 万智 ( たわら まち ) 60歳 。
1300年 の 歴史 に
革命を もたらした 歌人 。
発表した 6冊 は
あらゆる 賞を 総嘗 (そうな) めにし
その表現は 今尚 (いまなお)
多くの 読者を 魅了(みりょう)する 。
「 サラダ 記念日 」
「 かぜのてのひら 」
「 プーさん の 鼻 」
「 チョコレート 革命 」
「 オレ が マリオ 」
「 未来 の サイズ 」
ありふれた 言葉 を
用 (もち) いながら
31文字 の 中 に
多彩 (たさい) な 物語 を
想起 (そうき) させる
俵 (たわら) の 短歌 。
《「 寒いね 」と
話し かければ
「 寒いね 」と
答える 人 の いる
あたたかさ 》
SNS の 時代 、
その 短くも 豊 (ゆたか) かな
表現が 注目を 集める。
「本当に 偉大な 方 で
尊敬 する 方 で 、
もう 上の 存在という 感じ
でも あるんですけど 、
心 の 中に 少女 が いるから
ちょっと 同級生 でも
ある みたいな ・・ ・ 」
と 鹿目 凛 (アイドルでんぱ組) 。
「これだけ 分 (わ) かりやすい
言葉を 使っているにも
関 (かか) わらず 、
これだけ 奥行 (おくゆ) きを
もたせられるという 、
なんやったら・・・
いちばん いかつい と
思っている んですよね 。」
と 芸人 又吉 直樹 (たまよし なおき) 。
これまで 明 (あ) かされる
ことの なかった 創作 の 現場 、
その 素顔 (すがお) に
迫 (せま) ってみた 。
〈中略〉
31文字で 表現される 短歌 は 、
1300年前から
詠 (よ) み 継 (つ) がれてきた 。
古語 を 用 (もち) いる
文語体 が 主流だった
その 伝統 (でんとう) に、
俵 (たわら) は
歴史的 な 転換 を もたらした。
《 思い出の 一つ のようで
そのままに しておく
麦わら 帽子 の へこみ 》
普段 (ふだん) の 会話で
使われる ような
平易 (へいい) な 言葉 を 用い
誰もが 思いを 伝えることの
できる 文学 へと
浄化 (じょうか) させた。
《 寄せ 返す
波の しぐさ の
優 (やさ) しさ に
いつ 言われても いい
さようなら 》
「皆が理解できる言葉だけを
使って、それ以上の、
難(むず)しい 言葉を 使った
世界 以上の 広がりを
持たす っ ていうのは、
これは なか なか できない
と いうか 俵 (たわら) さんにしか
できない んじゃないか なって 、
( 31文字 で )
長編 小説 1 個分 くらいの
濃密な 世界 みたいな
感覚 みたいなものを
表現できる ものなんだな って
いうのが、皆 (みんな) に
伝わったと 思うんですよ。」
〈中略〉
言葉 に なってない
言葉を 捕 (つか) まえる
「 詩の 仕事 というのは
大げさ かも しれないけれど、
まだ 言葉 に なってないものを
言葉 で 捕 (つか) まえる
っていうかな 。
皆 (みんな) が 感じているけど
まだ 言葉 に なって いない
感情とか 思いとか 風景とか
出来事 (できごと) とかに 、
言葉で 印 (しるし) を
付 (つ) けていく っ ていうか 。
それが 詩 の ひとつ の かたち 、
大きな 仕事だと 思うんですよね 。」
と 語る 俵さんの 貴重な お言葉でした。
〈中略〉
《 さよなら に 向かって
朝が くることの
涙の 味で オムレツ を 焼く 》
《 疑わず トラック
駆 (か) けてくる 一人
すでに テープ の ない
ゴール まで 》
《 潮風に 君の におい が
ふい に 舞 (ま) う
抱き 寄せ られて
貝殻 (かいがら) に なる 》
《 男には 首 の サイズ
が あること の
何か 悲しき
ワイシャツ 売り場 》
〈 中 略 〉
「プロフェッショナルとは」
の質問には、
「むちゃ夢中。
とことん得意。
どこまでも努力できれば、
プロフェッショナルかなぁ。
キーワードは
夢中。得意。努力。」
と 答える 俵 (たわら) さん。
《 むちゃ 夢中
とことん 得意
どこまでも 努力 できれば
プロフェッショナル 》
「 せっかくの 歌 なので
頭韻 (とういん) を
踏 (ふ) んで みました。」
と 言って 俵さん は 笑った。
□ 参考 文献
○ NHK プロフェッショナル
「 平凡な 日常は 、
油断 ならない
〜 歌人・俵 万智 〜」
2023年 2月 27日 放送
○ NHK クローズアップ現代
「空前の短歌ブームが
起きている」
2023年 3月 15日 放送
https://www.nhk.jp/p/professional/ts/8X88ZVMGV5/episode/te/2ZJGNM8WLN/
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4762/